アベノミクスによる円安・株高トレンドがスタートしてから丸1年。この間先進国の間で株価がもっとも出遅れていた日本が、いよいよ世界経済の主役に躍り出ようとしている。
これまで世界的な株高を支えてきた米FRB(連邦準備制度理事会)の量的金融緩和が2015年1月から縮小することが決定し、次なる世界のマネーの供給源となるのは「異次元」金融緩和を続ける日本に他ならない。
グローバルリンクアドバイザーズ代表取締役・戸松信博氏も、「今後は世界の株式市場に日本の緩和マネーが流入し、日本を起点とした世界的な景気の好循環が始まる」と分析する。
もちろん消費増税など懸念はある。だが、2020年には東京五輪の開催も決定したことで、これから少なくとも7年以上にわたる日本経済の長期大躍進の道筋が一気に開けてきたのだ。それに伴い円安・株高はさらに進行し、「日経平均株価は2014年には2万円、5年後には4万円が視野に入ってくる」(元ドイツ証券副会長・武者陵司氏)と史上最高値更新を予測する声もある。
現実に、NYダウを筆頭に、欧米の株価は史上最高値を更新中だ。これまで出遅れていた日本株が、今後5年間で各国をキャッチアップする可能性は、十分あり得るだろう。
※マネーポスト2014年新春号