異例の10連休となるゴールデンウィークまであと1か月あまり。旅行代は高騰、人気観光地は大混雑──というわけで遠出はやめて“普段通り”の生活を、と考えている人も多いだろうが、そうは問屋がおろさない。
都内在住のA氏(65)も、リタイア後に初めて迎えるゴールデンウィークをのんびり過ごそうとしていたが、“のんびり”とはほど遠い現実が待ち受けていた──。そんなA氏の“近未来”をシミュレーションする。
A氏は、平成最後の日を猛烈な歯の痛みとともに迎えることになってしまった。かかりつけの歯医者は祝日で閉まっている。連休が終わるまで1週間も痛みに耐えなければならないとは、辛すぎる。東京都歯科医師会の医療管理担当者が説明する。
「日曜や祝日と同様に地域ごとの『休日応急歯科診療所』が急患に対応します。この診療所の情報は、市区町村や歯科医師会のホームページに掲載されているのでご参照ください。なお休日応急には休日加算がつくので、治療費は通常よりやや割高になります」
ただし、休日応急診察の場合は、「痛み止めを出す」「取れてしまった詰め物を着け直す」といった応急処置のみ。可能な処置は限定される。
さらに心配されるのは総合病院の休診だ。グローバルヘルスコンサルティング・ジャパンが全国123の総合病院にアンケートしたところ、およそ85%の病院が10連休中も一部診療を行なう見通しであると回答した。