5月1日から始まる新元号「令和」。新たな時代が始まるという高揚感に加え、戦後初の「10連休」も重なり、日本中がすでにお祭りムードだ。しかし、祝賀ムードに羽目の外しすぎは禁物。去る平成には冷静な対応も不可欠だ。たとえば買い物。残された平成の期間に買っておくべきものとは? 注意すべき重要事項を解説する。
心機一転、平成を共に過ごした家電の買い替えを検討している人も多いだろう。経営評論家の坂口孝則さんは、連休中のセールに飛びつくことに待ったをかける。
「大型家電販売店は連休前からセールを始めると思いますが、実際には、連休明けの方が安くなるという傾向があるのです。また、PayPayが100億円キャッシュバックキャンペーンを実施した時、家電量販店によってはあらかじめ値上げしていたんです。お祭りムードに流されず連休明けを待った方がいい」
“平成プレミア”がつく品物にも注目したい。
「プレミアがつく条件は、まず、情報が突発的であること。今回は当てはまりませんが、天皇陛下の崩御で昭和から平成に改元された時は、急に仕事が殺到した印刷関連企業の株価が上がりました。
2つ目は、『さかのぼって買えない』こと。新元号になったらもう買えない“平成ならでは”の商品は、損得ではなく、今しか楽しめないという“平成ノスタルジー消費”として、買っておいてもいいのでは」(坂口さん)
“平成最後の買い物”を楽しむのは悪くないが、転売目的の場合は慎重に。
「一部メディアでは、平成31年の貨幣セットに定価の約3倍の値段がついていると騒がれていますが、こうしたものは瞬間的に価値が上がっても、在庫が余るとどーんと落ちるので要注意です」(経済アナリスト・森永卓郎さん)
家計を打撃しそうなのは、生鮮食品。節約アドバイザーの丸山晴美さんはこう予想する。
「市場が止まってしまうので、日もちしない葉物野菜や魚などは値上がりして、連休後もしばらく高騰したままになりそう。こんな時、頼れるのが冷凍野菜です。少し割高ですが、外食するよりは安く抑えられます」
何を買って何を買わないか、要検討だ。
※女性セブン2019年4月18日号