今週はヨーロッパから目を離せません。イギリスのEU離脱の期限4月12日(現地時間)が迫る中、10日には臨時のEU首脳会議が開催されます。「合意無き離脱は回避されるであろう」と多くの投資家が織り込んでいるようですが、蓋を開けてみるまで分からないという苦い経験があるだけに、神経質な動きが続くことが考えられます。
また、ECBの理事会もあります。世界景気の減速懸念がある中、明確な方向転換が示されるのか否かもポイントになるでしょう。
ドル/円 4月8日の週のポイント
それでは、ドル/円の動きをペンタゴンチャートで分析してみましょう。ドル/円は先週から堅調な展開が続いています。上値抵抗線として位置していたABラインを超えた後も上昇が続き、次に控えている上値抵抗線ACラインに接近しました。
ドル/円 メインシナリオ
ペンタゴンチャートによる分析から、今週のドル/円の動きを次のように予想します。
【現在の相場状況】
上昇トレンドの上昇局面
【今週のメインシナリオ】
堅調な展開が続くのであれば、上値抵抗線ACラインを超えていくことが期待されます。しかも、ACラインを超えていくことができれば、節目のp点水準をも超えていくになります。また、週央にB点が位置する時間帯を通過します。したがって、B点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わるのか否かにも注目です。
ユーロ/ドル 4月8日の週のポイント
今回はユーロ/ドルもペンタゴンチャートで分析しました。A点が位置する時間帯を通過することで、A点が位置する時間帯が変化日となり流れが変わるのか否かがポイントになりました。
実際には、A点が位置する時間帯を通過した後より下げ止まりから横這いの動きとなっています。
ユーロ/ドル メインシナリオ
ペンタゴンチャートによる分析から、今週のユーロ/ドルの動きを次のように予想します。
【現在の相場状況】
上昇トレンドの下落局面
【今週のメインシナリオ】
B点が位置する時間帯を週央に通過します。したがって、新しい流れが出るのか否かがポイントになります。
【PROFILE】川口一晃(かわぐち・かずあき):銀行系投資顧問会社(現・三菱UFJ国際投信)および三洋投信で11年間ファンドマネージャーを務めた後、ブルームバーグL.Pに移り投信の評価システムを開発、ブルームバーグL.Pを投信の評価機関にする。その後外資系証券会社等を経て2004年10月に独立、オフィスKAZ代表取締役に就任。ペンタゴンチャートのパイオニアとして知られる。『ペンタゴンチャート入門―神秘の株価予測法』(東洋経済新報社)、『FXチャート分析 マスターブック FX ペンタゴンチャート最強の黄金分割』(実業之日本社)他著書多数。ペンタゴンチャートを用いて通貨の値動きを予測するメルマガ「川口一晃のFXペンタゴンチャート超戦略」好評配信中。