結婚や出産で祝ってくれた人たちに対するお返し、「内祝い」。この日本の伝統的な習わしを厄介だと感じる人もいるという。
そもそも「内祝い」とは、家の幸福を親しい人におすそ分けするという形で贈り物をするものだが、現代ではもらった贈り物に対する返礼の意味合いやイメージが強い。ゆえに、余計な気を遣ってしまったり、面倒くさく感じるという人も少なくないようなのだ。
6月に出産を控える20代女性Aさんもその一人で、今から気が重いという。
「いざ出産祝いをもらう側になると、面倒くさい風習だなと感じます。産後の体調次第ではかなり品物選びが辛いという話も聞くし……。品物のお祝いは不要と言っておけばよかったなと思っています」
内祝いに気をもむのはAさんだけではない。現在2人目を妊娠中の30代女性・Bさんは、内祝いをもらう側も、贈る側の立場も経験しているが、まず、内祝いをもらう側として困ることについて話す。
「出産祝いを贈る時に『内祝いはいらない、気を遣わなくていいからね』と言っても、やっぱり内祝いをくれる人は少なくありません。私の場合、出産祝いは大体何がいいか聞いてからあげるので、ムダになるということはあまりないと思うんですが、内祝いは問答無用でタオルとかお菓子とか……。ありがたいとは思うのですが、結構困ることもあるのが本音です」