勝ち続けるトレーダーと、なかなか勝てないトレーダーはなにが違うのか。カリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんは、マーケットと向き合ううえでは、自分自身で設定したルールの徹底が大切だと指摘する。池辺さんの場合、それはどういうものか。今後の日経平均株価の見通しとあわせて、紹介する。
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取引をするに当たって意外と疎かになりがちなことがあります。それは「トレードしている際の自分自身の心理的状況を理解すること」です。どうしても勉強というと、テクニカル指標の分析であったり、経済ニュースをチェックするような方向へ目が行きがちですが、マーケットと向き合ううえでの最大の敵は「自分自身」です。
そこで今回は、「あ」のルールというものをご紹介したいと思います。
「焦るな」「明るく」「慌てず」──これが「あ」のルールです。
これは私が常々意識しているセルフコントロールのポイントで、トレードで利益を継続的に上げ続けるには、まずは自分自身を見つめ直し、上記ルールのスタンスで相場と対峙するように心がけています。
トレーダーの多くは、評価損が出た時に、頭に血が昇ったり、暗くなったり、次のトレードでそれまでの損を取り返そうとヤケになったりしがちです。そのような感情的なトレードを続けていると、損失につながるケースが多いものです。
初心者や、なかなか勝てないトレーダーは、資金管理面を考慮して、まずは小さいポジションから「トレー二ング」を始めることが大切です。泳げない方がいきなり水に飛び込むと、溺れてしまいます。
相場に向き合ううえでの最大の敵は自分自身であり、そこをきちんとコントロールするのはトレーダーとして最低限のことです。「自分のことは分かっている」と思い込まずに、「焦るな」「明るく」「慌てず」の「あ」のルールを意識して、冷静に取引に臨むようにしてください。