投資情報会社・フィスコが、株式市場の8月19日~8月23日の動きを振り返りつつ、8月26日~8月30日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は上昇した。週間では4週ぶりの上昇に転じた。
長期金利の低下が一服し、中国やドイツが景気刺激策を検討している事が伝わった16日のNYダウが306ドル高となったことを好感して、19日の日経平均も一段高でスタートした。ただ米国のジャクソンホール会議などのイベントを控え買い一巡後は伸び悩んだ。また、東証1部の出来高は10億株割れ、売買代金は1兆5433億円と約1カ月半ぶりの低水準となった。個別では、パンパシHD<7532>株の追加取得方針を公表したユニファミマ<8028>が9%近く上昇したことが話題となった。
中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置が90日間の追加猶予と発表された19日のNYダウは大幅続伸した。この流れを好感して20日の日経平均も3日続伸となった。ドイツをはじめとする各国の金融緩和や景気刺激策への期待が相場を押し上げて日経平均は上げ幅を広げる展開を見た。
しかし、イタリアのコンテ首相が辞任し欧州株が全面安、長期金利が再び低下した米国市場でNYダウが4日ぶりに反落すると、21日の日経平均も4営業日ぶりに下落した。ただ、187円安からスタートした日経平均は、円高一服や米株価指数先物の時間外取引での上昇を受け、寄り付き直後を安値に下げ渋る展開となり前日比58.65円安で大引けた。4営業日ぶりとなる日銀によるETF(上場投資信託)買いも相場を下支えした。
複数の小売企業決算が好感されて21日のNYダウが反発すると、22日の日経平均も小反発した。朝方の寄り付き直後に上げ幅は100円超となったものの、23日のパウエルFRB(連邦準備理事会)議長講演(日本時間23日午後11時)などの海外イベントを見極めたいとのムードが根強いことに加え、為替市場では円安・ドル高が一服したことで上げ幅を縮め、後場にかけてはマイナスに転じる場面もあった。