FOMC(米連邦公開市場委員会)が9月17~18日(現地時間)に開催される。市場関係者の間では、米政策金利の引き下げが決定されるという見方が大勢だが、今回のFOMCの結果が今後の相場にどのような影響を与えるのだろうか。FX(外国為替証拠金取引)などのカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが解説する。
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FOMCの結果は18日(日本時間19日の深夜)に分かる予定で、0.25%の追加利下げを実施するという予想が大勢を占めています。相場はすでに0.25%の利下げを織り込みながら推移していると考えられ、一部では1.0%の利下げもあるのでは、という声も出ています。
一方、9月6日に発表された米国雇用統計が悪くない数値であったことにくわえ、パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長も「雇用統計の内容は景気後退に繋がる結果ではない」という発言をしていることから、9月には利下げをしないという選択肢も残っています。また、ここ1週間で米国金利は大きく上昇しており、それは利下げ否定派の市場参加者の意向を反映しているかもしれません。
FOMCで利下げ幅が予想よりも大きい1.0%と発表された場合、相場はドル売りに傾くため、円高は避けられないでしょう。しかし、10月から施行される消費増税の影響で、今年の年末から来年春にかけては円安に向かうと予想されるため、米利下げなどによる下落は、押し目買いのチャンスになるとも考えています。
直近の日本株と為替相場の動きについても、見ていきましょう。日経平均株価は年初来高値更新の可能性も十分あると考えています。くりっく株365の日経平均は9月13日に22043円と戻り高値を更新。また押し目・戻し目の水準を分析するテクニカルツール「フィボナッチ・リトレースメント」で分析すると、高値22525円から20036円までの下落幅に対して、76.4%戻しを達成しています。また、今月のくりっく株365で日経平均の買いを保有した場合、普段よりも高額配当となるため、大口投資家の買いが現れることも想定されます。
ドル円やポンド円、南アフリカランド円に関しても、目先の押し目・戻り目の水準を紹介します。
ドル円は直近高値1ドル=112.41円から1ドル=104.55円までの下げ幅に対し、50%戻しの水準は1ドル=108.48円です。ポンド円は直近高値1ポンド=148.90円から安値1ポンド=126.54円までの下げ幅に対して、3分の1戻りの計算値は1ポンド=133.99円です。私が注目している国の1つ、南アフリカのランド円は、直近高値1南アフリカランド=7.81円から安値1南アフリカランド=6.775円までの下げ幅に対し、フィボナッチで61.8%戻りを達成しています。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)