近年、訪日外国人客の急増がしばしば話題になるが、日本人の出国者数も着実に増えており、2018年は過去最高を記録。2019年はそれをさらに更新しそうな勢いだ。日本人と韓国人、中国人、モンゴル人などは、日本人でも見分けがつかないことがあるが、海外に行くと、「あれは絶対日本人」と見抜かれるポイントがいくつかあるという。それは一体どういう点なのだろうか。
国籍は日本だが、海外生活のほうが遥かに長く、アメリカ、ドイツ、フランスなどに住んだ経験を持つダイジュさん(40代・男性)は、「日本人はとにかく不用心だ」という。
「尻のポケットから財布が飛び出していたり、カバンのファスナーが開いて財布が丸見えだったり、荷物を置いたまま席を離れたりと、見ているこちらがハラハラするような不用心な人は、まず日本人。外国人の友達から、『あの日本人、危ないからちょっと注意してやれ』と言われたことは何度もあります。“席をとっている”ことを示すためか、スマホを置いたまま席を離れる人もいますが、海外なら数分で盗まれてもおかしくないでしょうし、警察に行っても『置きっぱなしにした人間が悪い』という反応でしょう。電車で寝るのも日本人ですね」(ダイジュさん)
海外に行ったら気をつけろとは口酸っぱく言われるが、染み付いた習慣はなかなか抜けないということか。日本の治安の良さは誇るべきことだが、海外でも日本にいるような気分でいれば、トラブルに見舞われるのは必至だ。
一方、実害はないものの、海外で何となく気恥ずかしい気分にさせられるのがエレベーター。欧米諸国を計10年以上渡り歩いたマサヒコさん(40代・男性)はいう。
「いつまで経っても慣れなかったのがエレベーターです。私はアメリカ、フランス、ベルギーなどに住みましたが、エレベーターの“閉まる”ボタンは押さない人が圧倒的に多く、そもそも“閉まる”ボタンがないエレベーターも少なくありませんでした。外国人の同僚とエレベーターに乗って、一生懸命“閉まる”ボタンを押していたら、『5秒で何ができる?』とからかわれたことがあります。“閉まる”ボタンをバンバン押すのは、日本人ならではですね。
フランスにいた時、事務所が入っているビルのエレベーターには“閉まる”ボタンがありませんでしたが、階数ボタンを押した後に“閉まる”ボタンを押すクセが染み付いており、階数ボタンの上にある非常ボタンを何度か押して係員に怒られていました(笑い)」(マサヒコさん)