2016年4月、東証マザーズ市場が9年3か月ぶりの高値を更新するなど、新興市場は活況を呈しているように見えるが、日経平均株価(以下、日経平均)で見ると、4月以降1万5000~1万7000円台を行ったり来たりしている。7月には参議院選挙を控えて、まだまだ乱高下する展開が続きそうだ。
一方アメリカの株式市場に目を向けると、アメリカを代表する30銘柄からなる株価指数「ダウ平均株価(以下、NYダウ)」は2016年の年初から2月上旬まで、日経平均と同様に下落を続けたが、2月の中旬以降は上昇に転じ、過去最高値付近で推移している。
株価指数とは、ある株式市場の特定銘柄グループの平均値のことで、市場の動向を把握するには便利な指標だ。日経平均も株価指数のひとつで、日本では他に東証株価指数(TOPIX)がおなじみだろう。
NYダウ以外のアメリカの株価指数ではS&P500が有名。S&P500とはニューヨーク証券取引所やNASDAQなどに上場する500銘柄から構成される株価指数のこと。S&P500もNYダウと同じように2016年は2月以降、上昇を続け、4月下旬には過去最高値付近まで迫った。
現在、好調が続くNYダウやS&P500だが、これまではどう推移してきたのか。過去30年のデータから、検証をしてみた。日経平均の上昇率と併せて紹介する。
●過去30年(1985年4月~2016年3月)の上昇率
【NYダウ】1306% 【S&P500】1045% 【日経平均】35%
●過去25年(1990年4月~2016年3月)の上昇率
【NYダウ】566% 【S&P500】532% 【日経平均】-41%
●過去20年(1995年4月~2016年3月)の上昇率
【NYダウ】309% 【S&P500】300% 【日経平均】0%
●過去15年(2000年4月~2016年3月)の上昇率
【NYダウ】65% 【S&P500】44% 【日経平均】-3%
●過去10年(2005年4月~2016年3月)の上昇率
【NYダウ】74% 【S&P500】78% 【日経平均】52%
●過去5年(2010年4月~2016年3月)の上昇率
【NYダウ】61% 【S&P】74% 【日経平均】52%
※いずれも各月の終値ベースで計算。