新型コロナウイルスの影響を大きく受けたアイドル業界。多くのコンサートやイベントが中止・延期となり、ファンが生でアイドルのパフォーマンスを楽しむことができなくなってしまった。
しかし、緊急事態宣言も解除され、コロナとともに生きる新しい生活様式が広がり、イベント開催制限も段階的に緩和。その第一歩というべきコンサートが、7月11・12日に中野サンプラザで開催された。モーニング娘。’20、アンジュルム、Juice=Juice、つばきファクトリー、BEYOOOOONDSからなるハロー!プロジェクトのコンサートツアー『Hello!Project 2020 Summer COVERS ~The Ballad~』が開幕したのだ。
このコンサートは、感染予防の観点から、観客はマスク着用が義務付けられ、着席で鑑賞。また、声を出しての応援もNGで、“盛り上がってはいけない”という制限があるのだ。そのため、コンサートの内容も、グループでのパフォーマンスは封印。メンバーがソロでJ-POPなどのバラード曲をカバーするというものとなった。つまり、メンバーたちのしっとりとした歌唱を静かに楽しもうというコンセプトである。アイドルに詳しいエンタメライターの大塚ナギサ氏は、こう説明する。
「普段のハロプロのコンサートでは、激しいダンスと歌、そして派手な演出が大きな特徴ですが、今回は歌以外の要素をすべて封印しています。今だからしか観られない公演になっています」
“今しか観られない”ものを堪能できた
実際に今回の中野サンプラザ公演に行ったファンは、どんな感想を抱いているのだろうか。都内に住むハロプロファン歴20年以上の40代男性・Aさんはこう話す。