「人生100年時代」。老後が長くなり、お金の不安は高まるばかり。資産を増やすためには投資も必要となってくる。リスクを極力減らしつつ資産を増やせる“経済学的にもっとも正しい投資方法”といわれるのが、「インデックス投資信託(投信)」だ。
まず、投資信託とは、運用会社が投資家から集めたお金を複数の株式や債券などに分散して投資する仕組み。もしも1社の株価が暴落しても、ほかの会社の株が補うので、個別株に投資するよりもリスクが低い。「インデックス」とは、TOPIX(東証株価指数)やMSCI世界株価指数といった代表的な株価指数のこと。インデックス投資信託とは、こうした株価指数に連動することを目指して運用する「インデックス・ファンド」に投資するやり方だ。ほったらかし投資術』などの著者で経済評論家の山崎元さんが説明する。
「例えば、株価指数の中にAという会社の株が3%入っているとします。その場合、投資した金額のうち3%をA社株に回します。全世界株式のインデックスに連動するので、幅広く“分散”ができます。その上で手数料が低いものを選べば“低コスト”になる。後は、いちど買ったら、お金が必要なときに部分解約するまでほったらかして“長期”で投資しましょう」(山崎さん)
日本の株価が下がってもほかの国で補える
インデックス投資信託の中でも「世界分散投資」は、個人投資家ではとても手が回らないほどたくさんの世界中の株や債券に幅広く分散投資することができる商品だ。
家計再生コンサルタントで『世界一やさしいインデックス投資信託入門』著者の横山光昭さんは、日本人は円で持つ比重が大きすぎると話す。
「円の価値が下がり続けているいまこそ、世界分散投資の始めどき。ドルやユーロなど外貨に振り分けて、資産全体のバランスを取るべきです」(横山さん)