来月11月4日に2020年以降の地球温暖化対策「パリ協定」が発効する。「パリ協定」は2015年12月に開かれた「気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)」で締結された、2020年以降の地球温暖化対策について、世界全体で産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑えることを目標に、先進国と途上国の区別なく全ての国が参加する国際協定だ。
目標内容などは、11月7日に始まる第22回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP22)の中で開かれる「第1回締約国会議(CMA1)」で議論される。これに批准国として参加するには批准書を10月19日までに国連に提出しなければならなかったが、日本はそこに間に合わなかった。
もっとも、日本は批准こそ遅れたが、2015年の協定採択時には「2030年までにCO2削減目標2013年度比マイナス26.0%(2005年度比マイナス25.4%)の水準とする」内容の約束草案を、国連気候変動枠組条約事務局に提出している。
政府はこのマイナス26.0%の目標達成に向けた施策の一つとして、再生可能エネルギーの導入拡大を推進しており、2030年には、電源構成に占める再生可能エネルギーの比率を22~24%まで高める計画を立てている。
再生可能エネルギー比率は、2012年の太陽光発電等によって生み出された再生可能エネルギーを、固定価格で一定期間、電力会社へ売電することができる制度である固定価格買取制度の開始で拡大した。2011年度の10.4%から2014年度には12.2%となり、歴史の長い水力発電を除いた数値では1.4%から3.2%と導入量は約2倍に、固定価格買取制度の中心となった太陽光は4.5倍にまで拡大した。