7月5日、AERA.dotが公開した〈「独身おじさん友達いない」問題が意外に深刻 「会社以外ではいつも一人ぼっち」の中年男性はどうすればいいのか〉という記事が大きな話題となった。同記事はライターのヨッピー氏のもとに寄せられた「いい年した独身のおっさんはどうやって友達を作れば良いのでしょうか」という質問をフックに、友達のいない中年男性の現状とその打開策について論じたものだが、記事中で「友達が多いおじさん」の実例として紹介されたのが、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏(48)だ。
中川氏は2020年11月、東京から佐賀県唐津市に拠点を移したが、現地で次々と友達ができているという(マネーポストWEB〈50歳を前にして次々と友人が出来た男性「今、声を掛けてくれる人が大切」〉参照)。ヨッピー氏は中川氏について、「他人に自分を受け入れてほしいなら、まず自分が他人を受け入れようと。友達作りも、たぶんそんな具合ですよね」と分析しているが、当の中川氏はどう考えるのか。中川氏が「おじさんの友達づくり」について考察する。
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ヨッピーさんの分析は正しいです。私としては唐津では「ヨソ者」です。それでも同記事中にあったように「イカ釣りに行こう!」という誘いにホイホイ乗ることや、飲み屋で絡んできた酔っ払いと楽しく飲む、というのが友達づくりのきっかけになっています。ヨッピーさんに対して「どうやって友達を作れば良いのでしょうか」と質問をしてきた“おっさん”は、イカ釣りに誘われることもないタイプでしょう。ならば「誘われる」ことは難しい。となれば、後半の「飲み屋で絡んできた酔っ払いと楽しく飲む」程度はできるかもしれませんね。
私、人生で友達は多い方だと思うのですが、無理して作ったことはありません。自然体で「この人面白いな」と思ったら喋りかけたり、相手の問いに答えたりしているだけですし、さらなる付き合いを求めてきたら連絡先を交換する、ということを繰り返しています。
その根底には「友達を作ろう」と気負っていないことがあるのではないか、と今回の記事を読んであらためて感じました。元々、縁がない唐津に2020年11月に移ってきた時は、正直「オレはもう一生で多数の友人を作ったからこれ以上はいらないかな。時々これまでの友達と唐津か東京で会えばいいし、あとは妻と静かな余生を過ごすか」ぐらいの感覚でいました。それがまさか、この歳になって、唐津で次々と新しい友達ができるとは。
思えば、東京時代も同業者の後輩から「今度飲んでくださいよー!」となったり、先輩からは「お前、最近頑張ってるらしいじゃないか、飲もうぜ!」となったりして、色々と誘ってもらうことが多かったです。