地震や台風など、自然災害が頻発する日本。その損害額は世界に比してどのレベルにあるのか。参考になるのが、1900年以降に起こった世界の主な自然災害の損害額ランキングだ。この1位が東日本大震災で、それに続くのが阪神・淡路大震災。日本の災害が世界の災害の中でもトップ2を占めているという事実を忘れてはならない。
危機管理情報を収集・解析し、官公庁や自治体、民間企業、報道機関などに提供しているスペクティ社・取締役COOの根来諭さんは、こう話す。
「やや古いデータながら、国際赤十字連盟が2018年に発表したグラフも注目です。これは2008~2017年の10年間での各国の自然災害損害額を国際比較したものです。これを見ると、アメリカの損害額がいちばん大きく、2位が中国、3位が日本です。
アメリカと中国は国土が広いので損失額も大きくなります。しかし、人口で割ると、1人あたりの損害額は22.5万円で日本が1位。2位のアメリカが17.2万円、3位の中国は2.5万円となります」(根来さん・以下同)
世界の中でも、私たち日本人がいかに自然災害に苦しめられ苛まれてきたかが、この数字からも見えてくる。