推しを愛でるアイテムとして今、ファンがこぞって買うアイテムがある。それがアクリルスタンド、通称・アクスタだ。
アクリルプレートにアイドルやキャラクターの姿をカラー印刷したオリジナルグッズで、台座つきで自立させることが可能。ファングッズといえば、フィギュアやキーホルダー、クリアファイルなどその種類も多いが、アクスタが人気化している理由はどこにあるのだろうか。アニメやアイドルなどの“推し活”をするファンたちに、その魅力を聞いた。
最初は「ただの“板”」だと思っていた
IT企業に勤める30代男性・Aさんは、アニメ好き。かつてはフィギュアこそ推しを愛でる方法として、最善だと思っていた。
「アクスタってただの“板”ですよね。そんなものに何千円も出したくないというのが本音でした。フィギュアは立体的で、細部まで作りこまれていて、もはや“芸術品”レベルのものもある。だから数万円しても、高いとは思いませんでした。むしろ、アクスタにお金をかけるなら、もう少しお金を足して、本格的なフィギュアよりも安い、ねんどろいど(デフォルメ化した2頭身フィギュア)あたりを買った方がいいとさえ思っていました」(Aさん)
だが、結婚を機にその考え方が変わったという。フィギュアにはない、アクスタのメリットに気づいたそうだ。
「まず、1個あたりの価格がフィギュアより安いので、家計的に出費が少なくて済む。それに、ラインナップが多くても、飾る場所も保管場所も省スペースで済む。これはかなり大きなメリットですよ。なぜ早くこのことに気づかなかったのかと……。アクスタをバカにしていましたが、完全に勘違いでした。ただ、種類が多い分、すべてのキャラクターを集めたくなってしまうという落とし穴があって、全部揃えたら、フィギュア1体を買うよりも高くなることも……。これはこれで誤算です(笑)」(Aさん)