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遺産配分後、遺品の中に「100万円当せん」宝くじを発見 どう対処するのが正解か?

遺産配分が終わった後で見つかった「100万円当せん」宝くじをどう扱うべきか(イメージ)

遺産配分が終わった後で見つかった「100万円当せん」宝くじをどう扱うべきか(イメージ)

 遺品整理をしていると意外なものが見つかるケースもある。もし遺産分割協議後に宝くじを発見し、それが高額当せんしていたらその扱いはどうなるのか。弁護士の竹下正己氏が実際の相談に回答する形で解説する。

【相談】
 父が亡くなり、母と私たち3兄弟への遺産配分も終わりました。しかし、父の身の回りのものを整理していたら、持ち物の中に当せんしている宝くじを発見! それも100万円の高額当せんでした。この場合、遺産の配分は済んでいますし、第一発見者である私が換金して独り占めしてもかまわないですよね。

【回答】
 宝くじは、当たり券を所有の人が権利を行使し、お金に換えられるもので、民法上の無記名債権です。鉄道の切符や劇場の入場券の仲間です。つまり、100万円の当たりくじは、100万円の価値がある無記名債権という財産になります。

 なので、その宝くじは買ったお父さんの財産ですから、相続開始と同時に相続人が相続し、共同相続であるなら、相続人の共有になっています。遺産分割終了後に発見されたとしても、その性格は変わりません。どんな扱いになるかは、すでに終了した遺産分割の協議により、違ってきます。

 遺産分割協議で、協議後に新たに発見された遺産がある場合、分割協議することが定められていれば、もちろん再協議が必要です。新発見遺産について何も決めていなくても、未分割の遺産が発見されたことになるので、遺産分割の再協議は必要となります。

 特定の遺産を分割し、「その他」はすべて特定の相続人が取得するとの協議がされることもありますが、こうした協議があっても、後から発見された遺産が直ちに、その人が取得するとは一概にいえません。その他の遺産との表現が分割協議時にわかっていた遺産を前提として特に個別的に表記しない趣旨なら、新たに発見された遺産は、その他の遺産に含まれません。

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