しかし、06年のライブドア・ショック時には1銘柄に1000万円突っ込み、業績が市場の期待より悪くストップ安となり、150万円損切りするなど、痛い経験もしました。
「業績がいい銘柄は必ず株価の見直しが入る」と信じていましたが、短期的にはそうならないことを痛感しましたね。
その頃からはFXも始めました。レバレッジを利かせて豪ドルを大量に買う“スワップ派”で、毎日5000円のスワップ金利がもらえるほど持っていました。当時の目標はスワップ金利で1日1万円。
ところが08年からの世界的金融危機で、高金利通貨は暴落と利下げのダブルパンチ。“1日1万円スワップ計画”はあえなく破綻し、350万円の損切りをしました。
そんな経験もありましたが、トータルでは株もFXもそこそこ儲けることができています。現在、証券口座に1155万円、FX口座は970万円、投信1280万円などがあります。しかしこれは自分の実力ではなく、始めた時期がよかっただけ。
今は「勝てるときだけ勝負する」という“ヒット&アウェイ”戦略に徹しています。
11年からはツイッターで個人投資家をフォローするようにしたところ、ザラ場中はトレードのツイートでいっぱいに(笑)。
空いた時間にツイッターを眺めるだけでも、相場の雰囲気を摑めるようになりましたね。おかげで、アベノミクス相場初期に空気の変化を感じることができ、三菱UFJFGや三井住友FG、パナソニック、ソニーなど無難な大型株を買って、そこそこ儲けることができました。
新興株やバイオ株ならもっと大きく儲けられたかもしれませんが、着実に利益を出せるだけでも十分です。
もっとも、アベノミクス相場が始まって最初の大きな暴落があった13年5月以降は、含み益を大きく減らしました……。やはり、それまでの儲けも相場環境に助けられていたんですね。
そこで、すぐにすべて利益確定して、しばらく様子見を決め込みました。“ヒット&アウェイ”を貫き、難しい相場のときは無理に勝負しなくてもいいと思っています。
これまでもテーマを決めて様々な銘柄研究をしてきましたが、最近ツイッターで個人投資家のグループにも参加して情報交換しているので、仲間と切磋琢磨していきたいですね。
【PROFILE】
立川優一さん(仮名)30代/投資歴13年、東京都在住。日経平均が当時最安値をつけた03年に元手100万円で株式投資を始める。現在、兼業投資家として株1155万円、FX970万円、投信1280万円など、幅広く投資している。勝てるときだけ投資する“ヒット&アウェイ”を信条とする。