会社員としての給料は住宅ローンの返済に回し、残った分は老後や、万が一のときのための生活費として手をつけないようにしています。現在50代になり、そろそろ自分の老後も考えるようになりました。
厚生年金はもらえますが、退職金と、65歳までの再雇用時の給料は老後の生活費に残したい。そのために、定年の60歳までに住宅ローンの繰り上げ返済をして払い終わらせたいと思っています。
投資に興味を持ったのが40代と遅かったので、ただ稼ぐだけではなく、人生全体のファイナンシャル・プランニングが必要でした。そこで週末は投資スクールに通ったり、証券会社の無料セミナーに行って、金融リテラシーを身につけるための勉強をしています。
【PROFILE】
田村浩司さん(仮名)50代/投資歴8年、東京都在住。40代になり、将来不安から預貯金の293万円でFXを始める。毎年60%程度のペースで殖やし、現在FX900万円、投信500万円ほどを運用。FXの利益を生活費にまわし、会社員の給料は住宅ローンの返済などに充て、手をつけない。
【億り人予備軍(5):ホンダタロウさん(仮名)】(運用金額2000万円+α)
消費者金融から借金までした大勝負に勝利!億単位の融資を受けて太陽光発電投資にも挑戦
大学1年生だった00年、「サラリーマンにはなりたくない」という漠然とした思いから、バーチャルトレードで練習をしつつ、バイトで貯めた100万円を元手に株式投資を始めました。
当初は、ネット掲示板の情報を鵜呑みにして、青木建設や大和建設など値動きの荒い銘柄を買って、倒産された経験も……。
大きく儲けることができたのは、やはりアベノミクス相場でした。12年12月の総選挙で自民党が圧勝するのに賭け、複数の消費者金融などから合計600万円を借りて、日経225先物を購入したんです。まさに“人生を賭けた”大勝負でした。
「今日上がらないと破産する」という状況まで追い詰められたこともありましたが、何とかその日に上昇してくれて、首の皮一枚繋がって助かりました。結果的には、半年で1000万円のプラスとなり、人生最大の利益を得ることができました。
現在の株式の運用額は2000万円ほど。これまでSEとして働いていましたが、3年前に退職しました。きっかけは太陽光発電投資です。
再生可能エネルギーの「固定価格買取制度」が始まり、10kW以上の太陽光発電なら、国が20年間、一定額で買い取ることを約束していて、「これだ!」と思ったのです。
一般的な太陽光発電投資の表面利回りは12%程度。例えば1億円の融資を受けて始めると、国が買い取りを約束している20年のうちの15年くらいは返済などに回り、利益もほとんど残りません。
でもそこを我慢すれば、残り5年は売電によって得られる1200万円が毎年利益になるというイメージです。
会社員だと融資を受けやすいのですが、すぐには融資がおりなかった。そこで僕は家電販売サイトをつくって、採算度外視で月商3000万円の会社をつくるなどして、なんとか9000万円の融資を受けることができました。