「夫がパターンC、妻がパート勤め」と「夫がパターンA、妻が専業主婦」を比べると、90歳までの夫婦の受給総額には実に1200万円もの大差が生じるのだ。北村氏が言う。
「日本の年金制度は歴史的に“定年の5年後に年金支給”というかたちだった。雇用延長などで65歳定年の流れが定着した段階で、年金受給開始は65歳から70歳へと段階的に引き上げられるでしょう。厚労省はここ10年で年金支給開始年齢の引き上げに向けて着々と準備を進めており、あとはボタンを押すだけ。世代にもよるが、40~50代の現役サラリーマンは『70歳リタイア、70歳年金受給』のパターンまで視野に入れて人生設計を考えておいたほうがいい」
「第2の人生」のプランを漫然と考えていたら生き残れない時代なのだ。
※週刊ポスト2023年4月7・14日号