今年9月、年金受給者に「年金生活者支援給付金」の申請書がついた往復葉書が送られる。これは消費税増税に合わせて新設される給付金で、前年の年金その他の収入が国民年金(基礎年金)の満額にあたる約78万円以下の人を対象に、月額最高5000円が年金に上乗せされて支払われるものだ。
対象人数は年金受給者の3割にあたる約970万人にのぼり、夫婦の年金月額が約22万1200円の厚労省の標準モデル世帯(夫は厚生年金、妻は国民年金)の場合、夫はもらえないものの、妻は原則として給付の対象になる。
給付金額は年金保険料の払込期間40年で最高の5000円(年6万円)、払込期間が20年なら給付金は半額だ。
前回の消費増税で低所得者に支給された臨時福祉給付金(年3000円)と違って恒久的な制度となるため、65歳から85歳まで20年受給すれば最高120万円の収入アップが見込める。
注意が必要なのは、この給付金は年金とは別の認定手続きがいる。送付されてくる申請書に署名、電話番号を記入して返送し、日本年金機構に「受給資格あり」と「認定」を受けなければもらえない。
こうした“手続きすればもらえる給付金”には多くの種類があるが、受給できる年齢や要件が違う。受給資格を満たす給付金は手続きを忘れてもらい損ねないようにしたい。