たとえば、スターバックスコーヒーやドトールコーヒーの500円分のデジタルギフトであれば、500円相当として使用することができるが、500円未満の商品を購入する場合、釣りは出ないため、“残り”を使い切ろうとすると、超過分は自腹を切る必要が出てくる。また、有効期限はスターバックスなら購入日から4か月後の月末まで、ドトールなら購入日から5か月後の月末までとなっており、期限を過ぎたら使用できなくなる。
「500円分×3で1500円分のデジタルギフトを5人からもらったら、500円分のチケットが15枚分。ドリンク1杯につき1枚のチケットが使えるので、合計15杯飲むことになります。有効期限が4か月ほどなので、毎週1杯くらい飲んでやっと消化できるくらいで、油断していると、すぐにギリギリになってしまう。有効期限間近になって、そこまで飲みたいわけでもないのに、ギフトを消化するためだけに焦ってコーヒーチェーンに通っているときは、妙な気分になります」(Cさん)
「店員さんに使い方を聞くのも申し訳ない」
また“お釣りが出ない”ことにデメリットを感じているケースもあるようだ。会社員のDさん(30代男性)はこう話す。
「そもそも私は、あまりコーヒーチェーンには行かないし、行ったとしてもホットコーヒーの一番小さいサイズくらいしか頼まない。たまに500円分のデジタルギフトをもらっても、自分が頼みたいドリンクは500円未満。それでは損した気分になってしまうけど、無理してサイズを大きくして500円以上にし、差額を払ったときも、やっぱり損した気分になる。コーヒーが好きな人へのプレゼントならいいけど、そうでもない人へのプレゼントとしては微妙かもしれません」(Dさん)
また、デジタルギフトをもらっても、「そもそも使い方がわからない」という人もいる。主婦のEさん(50代女性)は、子供からもらったデジタルギフトを使えないままだという。
「私がスマホを買ったお祝いに、子供がコーヒーチェーンのギフト券を贈ってくれました。一応、子供から直接使い方を教えてもらったんですが、何が何だかわからずじまい……。お店に行って店員さんに使い方を教えてもらえばいいんだろうけど、それもなんだか申し訳ないし、レジの前でもたつくのも嫌だし、結局使わないままになっています」(Eさん)
手軽にプレゼントできるデジタルギフトだが、もらう側にとっては“微妙”になる可能性もある。デジタルギフトを贈る際は、相手の生活スタイルも配慮する必要がありそうだ。(了)