マスクもしなくてよくなったし、今年のGWは久々に旅行に行ってみよう。さて、世の中には心躍る旅行プランの案内や広告が溢れているが、疑問を持たずに予約を進めると思わぬ落とし穴にハマることも。満足のいくお得な旅行プランを予約するために気をつけるべきことは何か。実際に起きたトラブルをもとに、旅行のエキスパートたちに話を聞いた。
「食べ放題」「飲み放題」は割高で危険
ネット広告には「食べ放題」「ブッフェ付き」など食事付きのお得なプランが数多くある。食べ盛りの子供は大喜びだが、シニアが選ぶ際には注意が必要だ。淑徳大学経営学部教授で観光ジャーナリストの千葉千枝子氏が語る。
「確かに食事付きのプランはコスパがいいですが、いざ食事になると満腹感を得やすい揚げ物や炒め物ばかりということがある。シニアは『食べ放題なのに、食べたいものがない』という悲惨な状況になりやすい」
呑兵衛が好む「飲み放題」のプランにも落とし穴がある。
「コストを抑えるため、自分でサーバーに注ぎにいくセルフサービスの飲み放題であるケースがあります。わざわざ動くのが面倒でお酒が進まないし、酔っ払って歩いて転倒するリスクもある。飲み放題のはずが日本酒の人気銘柄はプランから外れていて別途料金というケースも多く、お酒にこだわる方は要注意です」(千葉氏)
窓から“絶景”が見られない
昨年旅行に出かけた60代の男性が嘆く。
「新聞広告に宿の窓から満開の花が見える写真が掲載されていたので、さっそく予約してウキウキしながら現地へ赴くと、既に花は散っていた上に向かいの建物は工事中で、愕然としました」
新聞広告は人目をひくため「イメージ写真」を掲載するケースがある。撮影日時などの注釈が付いていない広告のプランは選ばないのが賢明だ。航空・旅行ジャーナリストの鳥海高太朗氏が説明する。
「特に安価なパッケージツアーは、“海側の良い眺め保証します”などと確約されていない限り、眺望が良い部屋になる確率が低い。良い眺めを希望するなら、事前に代理店や宿泊先に部屋の状況を確認するのがベターです」