「正しく使える人」のもとにお金はやってくる
そもそも「お金」とは何か。銀行や証券会社などに属さない日本初の独立系運用会社として投資信託「さわかみファンド」を立ち上げた澤上篤人さんは、投資家から3000億円以上のお金を預かっている。そんな澤上さんの言葉は重い。
「お金を持つにふさわしい人たちにとって“お金とは、お天道さまからの預かりもの”。そして彼らは“お金を使ってよい世の中をつくるのが人に課せられたミッションなのだ”という考え方をするのです。世の中のためにお金を回して、誰かに“ありがとう”と言われたとき、初めて売り上げができる。その繰り返しです。
そんな大切なお金を自分の贅沢のためだけに使えば、お天道さまから罰が下り、あっという間に落ちぶれる。だから、お金を増やしたければ、お金を持つのにふさわしい人間にならなければいけない。それには、うまい儲け話なんかには飛びつかず、地道に努力を積み重ねるしかない。
どんな人でも、真面目に働いて、本当に美しいお金の使い方をしていれば、1億円くらいを貯めるのは、夢ではありません。たとえ起業するのは難しくても、投資は誰にでもできます。1口1万円からでもいいから、あきらめず、言い訳をせず、まず動いてみることです」(澤上さん)
「若くないから」「スキルがないから」……動かない理由はいくらでも思いつく。だが「最初からあきらめているのが、いちばんまずい」と、大森さんも言う。専業主婦でも、高齢でも、できることはある。
「例えば、趣味や特技のノウハウをデータとしてまとめたり、安く買ったものや不要品をフリマアプリで売ることもできる。出品する前にネットオークションで売れやすい価格帯を調べれば、それは立派なマーケティングです。まずは、自分にできることにチャレンジしてほしい」(大森さん)
好きなことや得意なことで、誰かに「ありがとう」と言ってもらえるように、まずは動く。これこそが「お金を稼ぐ」本質であり、お金持ちたちが極めてきた“美学”なのだ。
※女性セブン2023年4月27日号