その基準で配当太郎氏が厳選した10銘柄を別掲の表で示した。
「銀行・金融は長期的に安定した配当株セクターです。今後の金利上昇が有力視されて狙い目なので、三菱UFJと三井住友はその代表格。保険は業界ダントツの一強である東京海上ホールディングスが選択肢になるでしょう。総合商社は株主還元に積極的で長期保有に向く三菱商事、伊藤忠の2社を選びました」
通信大手も随時、増配を行なっており、配当株投資をするうえで欠かせないという。
「先述した配当株選びの基準(業界1位と2位を選ぶ)からは外れますが、熾烈な競争を繰り広げて混戦状態が続く通信キャリアは3位まで視野に入れる必要があります」
注目銘柄はいずれも日本を代表する大企業だ。
「いわゆる“大型株”ばかりですが、安定的に稼ぐ力があるからこそ、誰もが知る大企業でいられるのです。参入障壁の高い業種から、最も利益をあげている企業を選ぶ。これが配当株投資を成功させる王道です」
企業が稼ぎ続ければ、株主への還元も続く。手堅い株投資術と言える。
※週刊ポスト2023年5月19日号