個別株の投資を始める際、日本株と米国株のどちらから始めるのがよいのだろうか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第41回は、「日本株と米国株の違い」について。
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2024年からスタートする新NISA(少額投資非課税制度)では、成長投資枠として年間240万円が設けられます。つみたて投資枠の120万円とは別枠となるため、いままで投資信託の積み立て投資のみだった人も、個別株デビューをしてみようかと目論んでいるかもしれません。個別株デビューをするなら日本株、米国株、どちらがよいか、それぞれの特徴を解説します。
一気に人気度アップの米国株
ここ数年で、米国株が一気に投資家の市民権を得たように感じます。実際、米国株投資で資産を大きく増やした人の情報がSNSなどで紹介されることも多いため、「米国株=儲かる」といったイメージを持っている人も多いかもしれません。たしかに米国株を代表するS&P500など株価指数を見れば、長期的に右肩上がりの成長を続けていますが、個別株全部が上昇しているわけではありません。
逆に日本株は、日経平均株価を見るかぎり、いまだバブル期の高値を超えられず低迷しているように見えます。ただし、個別で見れば10倍、20倍になった銘柄もたくさんあり、日本株投資だけで十分な資産を築いた人も数多くいます。
結局、個別株で投資をするには、どちらがいい、悪いではなく、自分のライフスタイルやリスク許容度、投資スタイルにあったほうを選ぶのがよく、そのためには、それぞれの違いを理解しておくことが必要です。