老後を豊かに暮らすためには、定年後も働くことが重要。さらに、資格を取って、それを活かした仕事をすれば、収入アップも見込める。では、セカンドライフの充実と年収アップの両方を目指せる資格にはどのようなものがあるのか?
たとえば、社会保険労務士や行政書士、ファイナンシャルプランナー(FP)、登録販売者などが、セカンドキャリアに向けの資格としても人気だが、それ以外にも、これまでの経験で身についたことを資格として生かして稼ぐ方法もある。長野県在住の女性・Aさん(63才)は、親の介護に備えて介護資格の勉強を始めたという。
「専門知識があった方が絶対にいいだろうと思い勉強を始めました。ついでに資格も取ってしまえば、今後仕事につながるのではないかと思っています」(Aさん)
介護の現場は常に人手不足のため引く手あまた。各自治体も資格取得に支援制度を設けているケースが多い。消費生活アドバイザーでファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんはこう話す。
「介護職の入門資格といわれる『介護職員初任者研修』を取得した人は資格がない人に比べ、月収で平均2万5000円ほどアップします。取得期間は最短2週間で費用は4万~10万円ほどですが、自治体の資格支援制度があることが多いので活用しましょう」(丸山さん・以下同)
60代の登録も多いベビーシッターは肩書があると安心
介護と同じく需要が増えているのがベビーシッター。子供が小さいときに利用した丸山さんは、その人気ぶりを肌で感じたと話す。
「当時から60代のかたの登録が多かったです。頼む側からすれば、高齢の人の方が経験豊富で安心感がありますよね。私が頼んだシッターさんも依頼が多く、スケジュールを押さえるのに苦労しました。いまの時代は当時より共働き世帯が増えているので、ますます需要が高まっています」