フリーアナウンサーの中野美奈子アナ(43)が、四国電力グループの設備工事会社「四電工」(高松市)の社外取締役に内定したことが発表された。6月29日の株主総会での承認を経て就任するという。
「2010年に医師と結婚して一時はシンガポールに移住しましたが、2018年に帰国し、いまは実家のある香川県に住んでいます。フリーアナとしての仕事をこなしつつ、4月には政府のこども未来戦略会議の有識者委員を務めるなど、最近は社会派の活動が増えてきた印象です」(スポーツ紙記者)
フリーアナが企業の社外取締役に就任するケースは珍しくない。これまでも元NHKの草野満代アナ(オンワードホールディングス)、元TBSの竹内香苗アナ(SBIホールディングス)、元フジテレビの菊間千乃アナ(コーセーほか3社)など、多くのフリーアナが社外取締役に就いてきた。経済紙記者が語る。
「2015年に東京証券取引所が『2名以上の社外取締役を選任』という項目を上場規約に加えたこと、そして上場企業の女性役員比率を30%にするという政府目標が背景にあります。企業が女性の社外取締役を求めるなかで、学歴もあり華もある元女性アナに白羽の矢が立ちやすくなった。企業からすると広告塔の役割も担ってもらえるので一石二鳥なのです」
四電工に中野アナを抜擢した理由を聞くと、こう回答した。
「当社は建設業で男性社員の比率が高く、どうしても男性目線になりがちなところがあるので、今後、当社を含め建設業全体で女性の比率を増やしていく必要がございます。そのために女性目線で当社を評価していただくことが有効と考えております。
戸谷さん(中野アナの現姓)は香川県出身で、ご存じの通り東京でアナウンサーをされて、香川県に帰ってきてからもフリーアナウンサーとして活動されておりました。また、シンガポールでの生活経験や子育てなどの経験があり、多様な価値観の方々と接してこられました。そのような経験を持つ戸谷さんは当社の取締役として貴重な意見や判断をしていただけると考えております。