株主優待ブームは衰えを知らず、2016年も上場各社の優待新設や拡充が相次いだ1年だった。2014年に当連載がスタートした当時は、ほぼすべてのニュースを紹介できたが、現在は掲載しきれないことも増えたほどだ。
優待の新設や拡充の背景には、株価上昇や安定株主の確保などさまざまな狙いがあるが、いずれにしろ企業の前向きな姿勢を示しており、投資対象候補として一定の評価はできるだろう。
2017年の年明け以降も期末に向けて新しい優待の発表が続くと考えられ、優待投資家にとっては楽しみなシーズンが始まる。
ただし、優待内容の変更を繰り返す企業や、業績に見合わない豪華な優待を出す企業には要注意だ。改悪やルール変更があると株価は乱高下し、株主は思わぬ損失を被ることもある。安易に飛び乗らないよう投資の際は十分吟味したい。
さて、今期もバラエティ豊かな優待の新設が相次いだ。ヒロセ通商が新設した優待は、FX投資家に大人気を呼んでいる同社のキャンペーンで贈られているグルメ商品だ。