いつからか投資の世界では、1億円以上を稼ぎ出した個人投資家のことを「億り人」と呼ぶようになったが、その下には“億り人”を目指す個人投資家たちがひしめき合っている。
彼らは、いかにして資産を築き上げているのか? ランケンさん(ハンドルネーム。40代・投資歴18年・運用金額5000万円超)が、自身の投資遍歴を振り返る。
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1990年代後半に就職し、冬のボーナスを元手に株式投資を始めました。学生時代に海外の大学院に進学していたので、ITバブルの予兆を感じたり、ストックオプションを身近に見たりしてきました。そういうのも投資のきっかけになりましたね。
2006年からFXを始めたのですが、レバレッジの存在を知った当初は「こんなのおかしい!」と思いました。当時、南アフリカランドの金利は年7~8%もあり、レバレッジを数倍かけると簡単に20%になる。
1000万円投資したら、毎年200万円がもらえる計算です。「こんなことがあるのか?」「日本の金利は0.01%なのに、なぜほかの国はこんなに高いのか?」「南アフリカってどんな国なのか?」と疑問に思って、研究も兼ねてブログを書き始めました。儲けようという気持ちより、知的好奇心からでした。
南アランド/円はボラティリティ(変動率)が大きいのですが、ほかの通貨ペアと組み合わせることでリスクを抑え、リターンを大きくさせることもできた。いろいろとシミュレーションしてみるのが面白かったですね。
このころ、分散投資の本当の意味や、“守り”の大切さも知りました。