“不安のアラーム”に駆られて貯蓄に励むシニア層は少なくなく、令和3年「家計の金融行動に関する世論調査」では、世帯主が60代の2人以上世帯の貯蓄額の中央値は810万円で、これは全世代の中でもっとも多い。家計再生コンサルタントの横山光昭さんが言う。
「三菱UFJ信託銀行の調査によると、亡くなったときに残っている財産の中央値は1600万円で、そのうち約4割が現金。つまり、現金だけでも640万円ほど“使い残し”があったということになります。
しかし、自分が死んだ後にありあまるほど貯めこんでも仕方がありません。ある程度の年齢になったら“貯める・増やす”から“使い切る”にシフトチェンジするのが正しいといえるでしょう」
お金が足りなくなることを不安視するのでなく、どう使い切るかが大切なのだ。
※女性セブン2023年6月1日号