自分が幸せになれるお金の使い方とは?
いまはお金の専門家である家計再生コンサルタントの横山光昭さんも、若い頃は浪費家だった。
「以前は“欲しいものを買って何が悪い!”と思っていたくらいでした。でもいまは、どんなに安くても、価値を感じられなければ買いません。反対にどんなに高くても、価値があると感じたらお金を出します。
高級なバッグや靴や時計はデリケートで、せっかく買っても雨の日に使えないなど、いまいち満足できなかったのです。それよりも、高性能で長持ちする家電など、高価でも満足できるものを買うようにしています。音楽が好きなので以前高価なスピーカーを買いましたが、とてもいい買い物でした」(横山さん)
好きなことにお金を使えば、後悔のない出費になるのは間違いない。「若い頃は株で大損したこともある」という歌手の円広志さん(69才)は現在、新たな“趣味”を見つけた。
「株をやっていたことで経済に興味を持ち、最近は経済ジャーナリストを自宅に招いてお礼を支払って、お酒を飲みながら世界経済について教えてもらっているんです。お金で知識を得られるのは、とても贅沢で幸せなことだと思います」(円)
結局のところ、外食でも旅行でも、たとえギャンブルでも、自分がそれで幸せになれるなら、どんなお金の使い方をしても、間違いではない。
「人が幸せになれる条件は【1】やってみよう因子(自己実現・成長)、【2】ありがとう因子(つながり・感謝)、【3】なんとかなる因子(前向き・楽観)、【4】ありのままに因子(独立・自分らしさ)が揃っていること。4つがバランスよく高いほど、幸福度が上がります」(前野さん)
自分がやってみたいと思うワクワクするようなことで、それによって人とつながったり、感謝されたりする。そして前向きになれて、自分らしくいられる──。自分のためより、誰かのためにお金を使う方が幸せは長続きし、循環するのかもしれない。
※女性セブン2023年6月1日号