中国経済について、見通しが改善している。国家統計局、中国物流購買聯合会は12月1日、11月の製造業PMIは51.7であったと発表した。10月の51.2と比べ0.5ポイント上昇、本土の市場コンセンサスである51.0を0.7ポイント上回っており、2014年7月以来の高水準となっている。また、8月以来4か月連続で景気判断の分かれ目となる50を上回っている。
結果を簡潔にまとめると、新規輸出受注が増えているが、それ以上に国内の新規受注が大きく伸びている。製品在庫は減少しているが、経営陣はそれに対応するために、原材料在庫を増やし、生産を大きく拡大させている。一方、これまで余り気味であった労働力は改善傾向が顕著となってきた。景気は着実に回復に向かっている。
【参考】11月の製造業PMI細目指数の動き
拡大・改善:製造業PMI、生産(25%)、新規受注(30%)、新規輸出受注、輸入、購買量、主要原材料購買価格
拡大・悪化:生産経営活動予想
縮小・改善:原材料在庫(10%)、就業人員(20%)、受注残
縮小・悪化:サプライヤー配送時間(15%)、製品在庫
【*注:拡大は50以上、縮小は未満。改善は前月よりも上昇、悪化は下落。( )内数字は製造業PMIの構成比率】
景気と密接な関係にある物価についてみると、10月は上昇が顕著であった。