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料理・工作、食事、夜の高速… 「淡々としている動画」をつい見続けてしまう人たちの本音

単調だからこその良さがある(イメージ)

単調だからこその良さがある(イメージ)

 大きなヤマやオチがなく、とにかく淡々としている動画――。面白みのない単調な動画になのに、延々と見続けてしまうことはないだろうか。そんな動画が好きなひとたちは、どんなところに惹かれ、なぜ見てしまうのだろうか。彼ら/彼女たちに、その心理を自己分析してもらった。

ものができあがってゆくさまを見るのが好き

「画面が止まっているのではなく、動いているのがポイントです。とはいえ人の顔やテロップや説明などの文字、大げさな音など、情報がないのがいい。川のせせらぎを眺めているようなものですね」

 そう語るのは、IT企業に勤務する30代男性・Aさんだ。特にお気に入りで、よく見ているというのは、料理・工作系動画だという。

「ただ料理をしているだけの動画も、できていくのを見るのが面白いし、千切りなんかは音がリズミカルで、出来上がりの美しさも気持ちいいです。

 実用に見えて、自分の生活に活用することはまったくないんですけど(笑)。ものができあがってゆくさまを眺めているのが好きなんです。その意味では、工作系の動画も好きです。錆を削って元の状態に戻すもの、アニメや漫画に出てくる武器を淡々と作るものなど、ついついずうっと見てしまいます」(Aさん)

 そんなAさんは、単調な動画に魅力を感じてしまう理由を、次のように自己分析する。

「いま話していて気がつきましたが、日々『活用するために』何かを検索するということが多すぎて……。活用目的じゃなくても、SNSのタイムラインだと、さまざまな情報が入ってきてしまう。

 もう何の目的もなく、何の情報収集でもなく、ただただ見るものがほしい、という潜在意識のあらわれなのかもしれません。焚き火の動画が人気だといいますが、焚き火だとものの“進行”や“完成”は感じられないじゃないですか。何も考えず、でも最終的には何かが完成する、という流れに満足感を覚えているのかもしれません」(Aさん)

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