オンラインゲームで、複数のユーザーが「協力」や「対戦」という形で盛り上がる「マルチプレイ」。オンラインゲームの醍醐味ともいえる機能だが、そこに苦手意識を感じる人は少なからずいる。
かつて、あるネットユーザーが発した「マルチプレイ恐怖症」という言葉に「わかる、わかる」と共感のコメントが殺到した。主な“症状”は、自分のプレイで他プレイヤーに迷惑をかけていないか不安になることだが、そう感じるようになるきっかけや原因は何なのか。自称「マルチプレイ恐怖症」の人たちに話を聞いた。
「私のせいでパーティーの回復が遅れて…」
「オンラインゲームをやる前、私にとってゲームは基本的には一人で自由にやるものでした。だから、味方に迷惑かけるのが恐い。他人に気を遣うのが苦手です。私のようなタイプの人は、オフラインのゲームをやり込む方が向いているのかもしれません」
そう嘆くのは、メーカーに勤務する20代女性・Aさんだ。現在はオンラインゲームを休止中。プレイしていた当時は、回復役を担うことが多かったが、その立ち回りで迷惑をかけることがあったという。
「私のせいでパーティーのメンバーの回復が遅れてしまうことが何度かあり、どう思われているか怖くて、泣きそうでした。自責の念にかられてしまい、画面に向かって土下座したことも数え切れません。
反対に回復しちゃいけない、HPが少ないほど攻撃が強くなるキャラを回復してしまい、そのプレイヤーから文句を言われたことも……。自分のプレイで他プレイヤーがどう思うのか敏感になり、マルチプレイが怖くなりました。そんな経緯があって、オンラインゲームはお休み中です」(Aさん)