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「マイナ保険証」に潜むデメリット“更新手続き怠り医療費10割負担”の悲劇、“高齢者の暗証番号持ち歩き”もリスク

更新手続きを怠ると「10割負担」に

 煩雑だからと更新手続きを怠ると、「無保険者」と判断されかねない。

「一時的にですが無保険者と同じ扱いになり、病院で治療を受けた際に保険が利かず、10割の自己負担になってしまう。健康保険証は利用期限が来ると自動的に新しい保険証が行政から郵送されますが、マイナ保険証は期限切れの通知は来るものの、役所で更新作業をする必要があります。1人暮らしの高齢者や認知症患者は更新できないケースが起こり得る」(同前)

 全国保険医団体連合会は6月2日、登録データの不備などでマイナ保険証が「無効・資格喪失」と判定され、患者に10割負担を要求した事例が全国で545件も発生したと報告している。

 個人情報の漏洩も大きなリスクだ。マイナカードの表面に顔写真と住所氏名など、裏面にはマイナンバーが記され、電子証明書が入ったICチップも付く。荻原氏が語る。

「政府は『マイナカードを落としても生年月日や住所くらいしか漏れません』と主張するが大間違いです。マイナカードと暗証番号があればICチップから医療情報や納税額、住民票などあらゆる個人情報を盗み見ることができます」

 こうしたデメリットや度重なる不祥事を受けて、怒れる国民が立ち上がり始めたのだ。

※週刊ポスト2023年6月23日号

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