日本企業の中で「エヌビディアに近い業態」
プロが選んだ大化け期待銘柄は、別掲の表に示した通りだ。グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏は、大化け銘柄の選び方をこう語る。
「10倍、100倍を目指すとなると、時価総額の低い小型株であり、かつ、技術力や販売力など定性面で大きな強みを持つ企業になると思います」
前出・岡山氏は日本企業のなかでも化ける可能性があるのは「エヌビディアに近い業態」と読む。
「エヌビディアと同じくファブレス(製造工場を持たない)形態の半導体企業ソシオネクストや、半導体工場を顧客に持つシステム・ソフトウェア開発のティアンドエスなど、半導体やハイテク関連株のなかから大化け銘柄が生まれる可能性が高いと見ています」(岡山氏)
カブ知恵代表の藤井英敏氏が挙げた10銘柄も、すべて「AI関連」だ。
「AIというプラットフォームで走れる日本企業に目を向けるべきです。ブルームバーグによれば、生成AI市場は今後10年間で42%拡大し、180兆円市場になると見られています。企業向けにAI活用のソリューションを提供するヘッドウォータースをはじめ、AI関連の小型成長株10銘柄を選びました」(藤井氏)
新薬開発のバイオベンチャーへの期待
一方、戸松氏はAI関連以外からも独自性を持つ企業を推奨している。
「運営するプロ向けECサイトが急成長中の美容商材卸ビューティガレージや、業界向けに医療情報を提供するサイトを運営するケアネットなどは、今後も順調な事業拡大が見込まれ、株価の上昇余地が大きいと考えられる。
いずれも、既存業界のDX化などに大きく貢献する企業です。物流業界ではアマゾンジャパンやニトリ、良品計画など小売大手を顧客に持つAZ-COM丸和ホールディングスに注目したい」