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【日本株週間見通し】週末までイベント目白押しで、手掛けづらさも意識される

先週の日経平均はバブル後高値を更新

先週の日経平均はバブル後高値を更新

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の6月5日~6月9日の動きを振り返りつつ、6月12日~6月16日の相場見通しを解説する。

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 今週の日経平均は740.95円高の32265.17円で終え、9週続伸。週前半は株高の流れが続き連日でバブル後高値を更新。日経平均は5日、6日で980円超も上昇した。一方、7日は午前に高値を更新した後に急失速すると、600円近く下落するなど波乱の展開となり、8日も270円安と続落した。週末の株価指数先物・オプション6月限の特別清算指数算出(メジャーSQ)を前に短期筋の売りなどが強まったもようで、需給主導での荒い展開となった。ただ、週末は620円高と大幅に反発し32000円を回復、海外勢による旺盛な日本株買いが続いた。

 今週の東京株式市場は一進一退か。今週は週半ばに荒い展開が見られたが、株価指数先物・オプション6月限の特別清算指数算出(メジャーSQ)を通過し、需給面での荒さは落ち着いていきそうだ。SQ日に500円超上昇して即座に32000円を回復している点からも日本株の先高観はなお健在とみていいだろう。日本取引所グループ(JPX)が8日に公表した投資部門別売買動向によると、外国人投資家は5月第5週(5月29日-6月2日)、現物で日本株を5298億円買い越し、買い越しは10週連続となった。買い越し幅は前の週(4096億円)から増加しており、海外勢による旺盛な買い意欲が引き続き下値を支えよう。

 一方、今週は米国および欧州、日本の各国中央銀行による金融政策決定会合が開催される。週末までイベントが目白押しで、週を通して手掛けづらさが意識されやすいだろう。ただ、13-14日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り利上げが一時停止され、ドットチャート(政策金利見通し)で示されるターミナルレート(政策金利の最終到達点)が前回3月時点から小幅な修正にとどまれば、あく抜け感は台頭しやすい。

 また、FOMCの結果公表とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見の前には米5月消費者物価指数(CPI)が発表される。物価関連の指標はすでにピークアウト感が鮮明になっており、今回も伸びの鈍化が確認されれば株式市場には追い風となろう。これらのイベントを無難に消化すれば、週後半は強含みの展開が期待できる。

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