マネー

【異次元の少子化対策の本末転倒】年収1000万円世帯、児童手当拡充で「年12万円支給」でも扶養控除廃止なら「15万円増税」

「政府の覚悟は全く見えない」

 怒りの声があがるのは当然だろう。このような少子化対策では、見せかけばかりで大した効果も望めないと前出・北村氏も言う。

「根本的な問題として、“高校生に月1万円を支給する”ということで子供を産む人が本当に増えますか? 『異次元の少子化対策』と銘打って児童手当を拡充するのであれば、こんなケチな話ではなく、子育て世帯の所得が実質的に月5万円、月10万円増えるというような思い切ったことをやらない限り、効果は出ないでしょう。たしかに、少子化は非常に深刻な問題で、改善されないと年金制度を含めたすべての社会保障制度が崩壊の危機に瀕します。選挙対策として聞こえのよさそうな話だけをして、財源も示さないというのでは、政府の覚悟は全く見えない」

 岸田首相は6月13日に少子化対策などの説明のために会見を開くというが、何をどう説明するつもりなのか。注視していく必要がある。(了)

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。