――歯に衣着せぬ客への“物言い”が話題になっているが?
「ひと昔前、とくに飲食業界では『お客様は神様』が当たり前だった。それをいいことに“やりたい放題”する馬鹿がいて、さんざん嫌な思いをしました。悪客を諫めると、今度はネットやSNSでイチャモンをつけてくる。僕はお客さんと店は対等の関係と思っているから、言いたいことは包み隠さず言う。それだけですよ」
――やりたい放題の客とは?
「酔っぱらって大声を出す、他の客に絡む、店で寝るとかね。やんわり注意しても聞かないどころか、逆上されることもあった。看板を壊されたり、店員が胸ぐらを掴まれ仕事着を破られたり、110番しようとしたら電話を壊されたことも(苦笑)。今でも、ろくに注文もせず“態度だけお客様”で居座る人は少なくない。『お客様』扱いして欲しければ、うちのような安酒場じゃなく、それなりのサービス料を取る高級店に行けと」
――同業者からの反応は?
「お客を酷評するのはあり得ない、という反応もあるけど『よくぞ言ってくれた』という声も多い。ネットやSNSで本音を吐くようになってから、“怖いもの見たさ”で来てくれるお客さんもいます(笑)。でも、常識の範囲内で飲み食いしてくれるお客さんに、こちらから突っかかることはないですよ」