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中野サンプラザが7月2日閉館 東京都心の“2000人規模ホール不足問題”が音楽業界に与える負の影響

コンサートの数を減らすしかない

 会場が足りない状況が続けば、当然ながらコンサートの数そのものが減少していく可能性もある。

「アリーナ規模のコンサートを年に何回も行えるアーティストは、ほんの一握りです。有名アーティストであっても、アリーナクラスのコンサートは年に1回くらいしか開催しないというパターンも多い。規模の大きなコンサートは準備時間もお金もかかるので、頻繁に行えるわけではないんですよね。そういう意味では、1万人以上の規模の会場が増えたところで、持て余してしまう可能性もあると思います。

 一方で、ホールクラスのコンサートであれば、年に何回も行うアーティストは少なくありません。そういったアーティストが、ホール不足を理由にアリーナクラスの会場に移行するかといえば、簡単なことではない。少なくともホールでのコンサートと同じ数のアリーナ公演を開催するとは考えにくく、“ホールが利用できないならコンサートの数を減らすしかない”と判断するアーティストも増えるでしょう。ホール不足の問題は、日本の音楽業界に多大なる影響を与えるのは間違いないと思います」(大塚氏)

 新しいアリーナクラスの会場が増えることで、音楽業界が盛り上がる部分も少なくないだろうが、“2000人規模”という“ちょうどいいサイズ”の会場への需要の高さは無視できるものではない。今後、中野サンプラザに代わるコンサートホールの登場が待たれるところだ。(了)

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