「派手すぎる演出は好きじゃない」の声も
では、こういった過激な液晶演出をユーザーはどう感じているのだろうか。
都内に住む40代男性・Aさんは、主にパチスロを楽しんでいる。液晶演出については「派手すぎるのは好きじゃない」と話す。
「機種選びは、出玉性能とゲーム性が基本。液晶演出の内容についてはあまり関係ないですね。だから、興味がないアニメの機種でも打つんですが、過剰なくらいに派手なものは苦手です。あと、美少女キャラクターがやけにセクシーな格好をしているのは、勘弁ですね。単純に打っていて恥ずかしいと感じることもあるし、“別にそういうものを求めているわけではいないんだけど……”という気分になってくる。できれば、落ち着いた液晶演出の機種をじっくり打ちたいです」
“ユーザーを驚かせる演出”が苦手だという声もある。30代女性・Bさんはこう話す。
「新台を打っていたとき、急に大きな音でドキッとさせるような演出があって、本当に心臓が止まるかという思いをしたことがあります。演出の内容をよく調べないで打っているほうも悪いんですが、ああいうのは本当にやめてほしい。もっと静かに打たせてほしいです」
過激な液晶演出がある機種がある一方で、演出がシンプルな機種も少なくない。前出の藤井氏はこう話す。
「パチスロであれば液晶を搭載していない『ジャグラー』シリーズ、パチンコであれば長年支持されている『海物語』シリーズなど、シンプルだけど人気の高い機種もあります。ただ、これらの人気シリーズの牙城を崩すのは本当に難しく、“このジャンルでは勝ち目がない”と判断するメーカーがほとんど。そうなると、結果的に新機種の開発は、いかにして刺激的な演出を考え出すかという方向に進みやすいのだと思います。
また、すでに多くの機種で液晶演出がかなり派手になっている現状で、そこまで派手ではない演出の機種をリリースすると、ユーザーから“物足りない”という反応が返ってくる可能性もある。そういう意味で、メーカーとしてもどんどん派手な演出になっていくのを止められないのでしょうね」(藤井氏)