何日も連続で同じ弁当を注文するユーザーも多いらしく、毎回同じ副菜だと飽きられる恐れもある。そうした配慮から、少しずつ内容を変えているのだそうだ。記者はたまたまこの日、明太子和えの入っていないほうの弁当を手にしたということだった。
その流れで、名物レシピの調理を一手に担っているという女性従業員の話も聞いてみた。
「ああ、岸井美智子さんですね。今年で82歳です。お元気ですよ。たしかにほぼお一人で作ってもらっているのですが、岸井さんがお休みの日は別の人が作っているので、(欠品にはなることはなく)大丈夫です。そもそもレシピはすごく簡単なんです」(同前)
82歳女性従業員が毎日大鍋に5~6杯作る
広報担当・田口さんは「うちの場合、(レシピに)秘密なんてなんにもないんですよ」と話し、惜しげもなく教えてくれた。
田口さんによれば、「家庭で作る場合はしらたきは350グラム程度で、明太子は50グラム」になるという。明太子は皮を剥いで、ばらしておき、用意する調味料は顆粒の和風だしを3.5gと、薄口醤油を小さじ2杯だ。しらたきを臭みが消えるまで下茹でし、いったんお湯を切る。そこに明太子と和風だし、醤油を加えてかき混ぜる。この状態ではまだ水分が多いので、フライパンなどで炒る。始めは強火で水分を飛ばし、ある程度水分がなくなったら弱火にしてサラサラになるまで炒り続けるのだという。
「ここで焦がさないのが美味しく仕上げるコツ。全体に熱が行き渡るように、しゃもじなどで丁寧に混ぜながら炒るといいでしょう」(田口さん)