猛暑を乗り切るうえで欠かせない冷房だが、公共の場では自分でコントロールするのは難しい。その一つが電車だ。電車の冷房温度は各社ほぼ26度で、弱冷房車は他の車両よりも高めの28度に設定されていることが多いが、その弱冷房車をめぐる、「弱冷房車いる・いらない」論争は終わらない。
汗がひかないどころか汗だくに
IT企業に勤務する30代男性・Aさんは、「自分は、弱冷房車には絶対乗らない」というスタンスだ。
「弱冷房車だと気づかず、うっかり乗ってしまうことがあると、速攻で移動します。弱冷房車だと、僕は汗だくになってしまうんですよね。弱冷車は、避ける人も多いのか、空いていることが多いんです。それで、『お、空いてるな』と思って乗ったら弱冷房車、ということがよくあって……」
Aさんは弱冷房車があるならば、「強冷房車」もあってもいいと主張する。
「寒いのは自分で着込むなど対策ができますが、暑い場合、軽装にするには限界があります。むしろ、昨今の日本の夏はどんどん暑くなっている印象なので、強力な『強冷房車』があってもいいと思うほどです」(Aさん)
普通車と弱冷房車を使い分け
メーカーに勤務する40代女性・Bさんは、どちらかといえば「普通車がいい」としながらも柔軟に対応する。
「節電やエコのためとはいえ、夏場に28度設定の弱冷房車は、少し暑く感じます。ただ、別に避けるほどでもないかな。駅の階段や改札に近い車両がたまたま弱冷房車なんていうこともあるため、乗ることはありますよ。耐えきれないときは他の車両に移ればいいだけですし」(Bさん)
そんなBさんは、目的地までの乗車時間や混雑率で、普通車と弱冷房車を使い分けているという。
「長時間電車に乗るときは、体が冷えすぎることがあるんですよね。サンダルなんかを履いていると、つま先が出ているので、ずっと乗っていると寒くなってくる。弱冷房車の方がいいと感じることもあります。混雑している時間帯は、車内もどうしても暑くなるので、できだけ弱冷房車は避けますけどね」(Bさん)