松本は『遺書』、浜田は『WOW WAR TONIGHT』が大ヒット
2年後には、2人とも1億円の大台を突破。1995年には2億円を突破し、お笑い界だけでなく芸能人部門で松本が1位、浜田が2位になった。翌年も2億円を超えて浜田が1位、松本が2位だった。
「松本は1994年9月発売の著書『遺書』が大ベストセラーになり、浜田は1995年3月発売のCDシングル『WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~』がダブルミリオンになった。2年間の2億円超えは、それらの印税が大きかったと考えられます。ピンの仕事が増えていっても、2人の納税額はそこまで大きな差がつかなかった。ともに同じくらい売れていた証拠です。
ちなみに、タモリの納税額は1995年に7140万円、翌年は8245万円と上がっています。この頃は『タモリのボキャブラ天国』(フジテレビ系)、『ジャングルTV ~タモリの法則~』(TBS系)、『タモリの音楽は世界だ』(テレビ東京系)などレギュラー番組が増えていた影響もあるでしょうし、『いいとも』のギャラも1990年代に入ってから上がっていったと考えられます」
その後もダウンタウンは長者番付上位に名を連ね、最後の公示となった2004年も俳優・タレント部門で浜田が5位(1億2528万円)、松本が7位(1億738万円)だった。タモリは15位(7690万円)だった。
「芸能人はギャラの高さを羨ましがられますが、普通の人が一生かかって納税する額を数年で払っている。しかも、ダウンタウンは当時と変わらず、今も売れ続けていますから、おそらく今まで30億円以上納税していると考えられます。2人合わせれば60億円を超えるでしょう。これはものすごいことです。タモリさんも凄い額を払っていますが、ダウンタウンのほうが遥かに上回っていると思われます」
昨今は、芸能人を取り巻くネガティブなニュースも多いが、納税という観点から日本にかなり貢献しているのは間違いない。個人情報保護や犯罪抑止などの観点から2005年(2004年分)を最後に長者番付の発表はなくなったが、芸能人の納税額を知ると、見る目が変わるのではないだろうか。(了)