調整を見せる場面もありながら、依然高値圏での推移が続いている日本の株式市場。アクティブ投信の運用成績も好調で、投資額も集まってきているという。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第49回は、「日本株のアクティブ投信」について。
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今年に入ってから日経平均株価は30%近く上昇しており、S&P500指数の騰落率13%を大きくアウトパフォームしています。海外投資家は6月の第3週まで、12週連続で日本株を買い越ししており、世界から見た日本株の注目度も高まっているようです。となれば日本株を“持たないリスク”についても考えなくてはいけません。では、ざっくり日本株を買えるインデックス投信を持つのがよいのでしょうか?
日本株のアクティブ投信を見直すきっかけになる金融庁レポート
金融庁は「資産運用業高度化プログレスレポート」を4月に公表しました。その中に「日本株のアクティブ投信は、米国や欧州と比べて、ベンチマークに勝っているファンドの本数割合が高く、アクティブ運用の拡大余地が大きい」とあり、「え? そうなの?」とざわついております。
おそらく「日本株は持っていても報われない」という先入観を持っていた投資家(わたしも含め)が多い中、この意外な結果は、あらためて日本株を見直すきっかけとなりそうです。