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連絡帳は平仮名だらけ、領収書は誤字だらけ… 増殖する「漢字が書けない大人たち」の苦労と子供たちへの悪影響

ここまで達筆で難しい漢字を書けなくてもいいのだけれど…(写真:イメージマート)

ここまで達筆で難しい漢字を書けなくてもいいのだけれど…(写真:イメージマート)

漢字が書けないママと思われている?

 メーカーに勤務する30代女性・Aさんは、「娘が通う保育園の連絡帳を書くようになり、漢字が書けなくなっている自分で愕然とした」と明かす。

「もう漢字が書けなさすぎて、自分でも引いてしまうくらい。全然わからないわけではなく、漢字の全体像は頭のなかにぼんやりと浮かんでくるんですけど、そこから先が思い出せないんです。あと、自分の字が下手になっているのも実感しました」(Aさん)

 連絡帳には連絡事項や家庭での様子などの項目があり、必ず記入しなければならない。

「『せんたく』『あそぶ』『ムリ』『キゲン』『だまる』『ねる』みたいに、ひらがなとカタカナを混ぜてごまかしている状態です。このままだと、娘が漢字を覚えるようになったときに、正解を答えられない……。まあでも、今のところは日常生活に困ることもないので、自分が漢字が書けなくなっているという問題からは、逃げ回っています」(Aさん)

自宅住所の漢字が書けない

 IT企業に勤務する20代男性・Bさんは、仕事のメモや伝言を手書きすることがある。「スマホやパソコンがないと不安」だという。

「漢字がわからなくて、ワードで巨大なフォントで変換して、それを見ながら写す、ということがよくあります。ちなみに僕は以前住んでいた家が日本橋蛎殻町(かきがらちょう、東京・中央区)」だったのですが、最後まで書けるようになりませんでした。スマホで調べても、書き順が全然わからないんですよね。だからといって、今から覚えるのもだるいですし」(Bさん)

 そんなBさんは、先日小学2年生の姪っ子に言われたことが「突き刺さった」という。

「何かの字を僕が書けなかったとき、『大人でも漢字ってわからないの?』と、素で訊かれました。ぐさっときて、わからない漢字もあるんだよ、と誤魔化しましたが、その後、その漢字を彼女はバッチリ書けるようになっていて、『簡単じゃん』と自慢されました。カッコ悪かったですね……」(Bさん)

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