大関昇進を果たした「霧馬山」が「霧島」へと四股名を改め、大相撲7月場所は4場所ぶりに東西の大関が揃う番付表となった。ただ、初日の朝になって霧島が休場届を提出。その前から大関・貴景勝も休場が決まっていたため、初日から大関が不在となる昭和以降初の異常事態となっていた。その後、霧島は4日目から途中出場となったのだが、そうしたなかで7月場所の会場となるドルフィンズアリーナでは、関係者の嘆きや安堵、懸念など、様々な声が飛び交っている。
ドルフィンズアリーナには、6か所の相撲グッズ売り場がある。その売り場担当者は、こう話す。
「相撲グッズで一番売れているのが力士の四股名が印字された応援タオルです。基本的に幕内力士のものは揃っているのですが、霧島関の応援タオルを初日の店頭に並べることができなかったんです」
5月31日に番付編成会議と臨時理事会で霧馬山の大関昇進が決まると、大関昇進の伝達式後の記者会見で師匠(元大関・陸奥親方)の四股名である霧島を継いで二代目を名乗ることが決まった。そこからでは、霧島の応援タオルの製造が初日までに間に合わなかったというのだ。
「中日までには届くという話になっています。とはいえ、初日からの休場では仕入れても売れないなと落胆していたところに、4日目から途中出場するという話が出た。それで喜んでいたのですが、早くも途中出場2日目(5日目)には翔猿関に負けてしまった。今度は、再び休場にならないか、心配でなりません」(同前)
売り場の関係者はファン以上に新大関の動向に一喜一憂しているようだ。一方、売り場に揃っていないのは応援タオルだけではない。手形やうちわといったグッズにも「霧島」の四股名のものは見当たらない。
同様に7月場所前に四股名を変えたのが新入幕の落合改め伯桜鵬。伯桜鵬の新四股名が入ったタオルも店頭には並んでいないが、「序盤が4勝2敗と好調なこともあって問い合わせが多く、人気は横綱級」(別の売り場担当者)だという。そのためか、伯鵬桜のイラスト入りオリジナルTシャツを並べる売り場もある。