【環境認識3】株価(CFD)など他の市場の推移
為替相場は株式市場の値動きの影響を受けやすいので、株式市場の値動きも必ず確認する必要があります。
どこの株式市場かといえば、まずは米国の株式市場です。米ドルをトレードする場合はもちろんですが、米ドルがからまない通貨ペアであっても米国の株式市場の影響は少なからず受けるので、どんな通貨ペアであっても米国株の値動きを確認するのは必須です。
余裕があれば、取引している通貨の国の株式市場もチェックするといいでしょう。たとえばドル円を取引する場合、日本の株式市場が開いている9~15時の間は日経平均株価も見ておくのが理想です。
ただ、結局は日経平均株価もNYダウ平均やNASDAQの値動きの影響を受けているので、米国だけを見ていればだいたいは事足ります。CFDは、Contract for Differenceの頭文字をとったもので、FXと同様に証拠金を預ける差金決済取引の一種です。日経平均株価やNYダウ、NASDAQ100に加えて、金や原油など幅広い資産に投資するCFDがあり、ほぼ24時間取引されています。
本来なら、株式市場が開いている時間はその株式市場のチャートを見て、そうでない時間はCFDを見るべきなのですが、値動きはほぼ同じなので僕は常にCFDのチャートを表示させています。
米国の株式市場といってもNYダウ、S&P500、NASDAQと主要な指数でも3つあります。どれも大きくは変わらないので米国株のCFDであればなんでもいいのですが、僕はNASDAQ100を見ることが多いです。近年はGAFAMと呼ばれるIT企業や半導体企業がアメリカ経済を支えている関係で、NASDAQ100の値動きが米ドルと連動することが多くなっているからです。
連動の方向性としては、基本的には株価が上がればドル高になると覚えておきましょう。ただし、為替と株価は常に連動しているわけではなく、突然反対の動きをする逆相関になったり、あまり関係ないランダムな値動きをすることもあります。
株価の動向も、他通貨と同様に、「エントリーは保守的に、決済は積極的に」を意識しながら、検討しているエントリーや決済の判断材料に使います。
【環境認識4】長時間足
僕のスキャルピングトレードでは、5分足や1分足など短い時間足のチャートを使うことが多いのですが、長時間足は必ず確認しています。週足から日足、4時間足と長い時間足から順番にチェックして、大きなトレンドの方向をつかんでから短い時間足でスキャルピングトレードに臨みます。
大きなトレンドの方向に逆らうと成功確率を下げることになるので、長時間足の流れに逆らわないというのはとても大切な視点になります。たとえば4時間足や1時間足で明確な下げトレンドを描いているときは、1分足や5分足でロングをしたくなる形をしていたとしてもそれは見送り、売りからエントリーできる局面が来るのを待ちます。
日足や4時間足の方向性がその日のうちに変わることはあまり多くはありませんが、1時間足ぐらいになると1日のうちに何度もコロコロと方向を変えることがあります。このため僕は、朝のトレード前にすべての時間足をチェックするのに加えて、1時間足はエントリーのたびに確認するようにしています。できれば4時間足もその都度確認すると安心です。