小・中学生のときに、お墓参りに行ったきり
お墓参り離れは地方出身者だけの問題ではない。東京生まれで金融機関に勤める30代男性・Bさんは子供のころに数回お墓参りに行った記憶があるが、それ以降は現在に至るまで行ったことがないという。
「母方の実家が山梨で、小・中学生のときに、お墓参りしたことが何度かあります。田舎の山奥で、車でしか行けないところでした。そもそも私の家は車を所有していないので、まずは車を借りるところから始まるのですが、山奥なので、最終的にはもはや山登り。汗だくでたどり着いた記憶しかないです。なんでこんな辺鄙なところに墓があるのか……と恨めしく思ったものです。父方の茨城県の実家のお墓参りには一度も行ったことがありません。そもそも親戚付き合いがなく、祖父母のお葬式に出た程度です」(Bさん)
お墓の管理をしてきたBさんの母親は、これまで苦労してきた分、Bさんの負担にしたくないという考えだという。
「両親は一人っ子の私にお墓の手入れや管理をさせるのはかわいそうだと言って、墓じまいを検討しているようです。できればそうしてもらえるとありがたいです。お墓参りしないといっても、祖父母や親への感謝がなくなるわけではまったくないですからね」(Bさん)
お墓参りという形式にこだわらなくても
墓じまいをして、納骨堂に移行した人もいる。60代主婦・Cさんは、「弔う想いの根本は変わっていない」という。
「お墓参りになかなか行けず、両親やご先祖様に申し訳ないと思っていました。電車で片道何時間もかかるうえに、山奥にあるので足腰がついていきません。そうしたことから墓じまいして、自宅に近い納骨堂の方に移行する決断をしました。会いたい時に軽く会えるスタイルがいい。お墓はなくなって、お参りする場所も変わりましたが、弔う想いの根本は変わっていませんよ」(Cさん)